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2020年2月16日日曜日

システム会社の現状

こんにちわ。
今日は、雨の休日です。

さて、今日は、システム会社の現状について書いてみたいと思います。

これから就職活動や転職を考えている方の参考になればと思ってます。

大手メーカー企業とその他の企業

大手メーカー系のシステム会社と、中小のシステム会社では、ビジネスモデルが違います。
ビジネスモデルとは、利益を生み出す製品やサービスに関する事業戦略と収益構造を示す用語である。(ウィキペディアより)

大手メーカー系のシステム会社のビジネスモデル 

大手メーカー系のシステム会社のビジネスモデルは、大きなシステム開発を受注し、上流工程(仕様調整、基本設計)を社員が行い、下流工程(詳細設計、プログラミング、単体試験、結合試験)は、子会社やパートナー会社、中小のシステム会社にやってもらいます。

なぜ上流工程のみ行うのかというと、大手メーカー系のシステム会社は、独自でシステム基盤を持っている場合が多く、システム開発でも独自のシステム基盤を使用するためです。

独自のシステム基盤を使用してもらうことで、その使用料を保守運用費に上乗せすることができます。独自のシステム基盤をどう使うかを決めてしまえば、その上で動作するアプリケーションを下流工程(子会社やパートナー会社、中小システム会社)で作成することになります。

下流工程の作業が完了すると、そこで作成されたアプリケーションを、システム基盤に乗せて仕様通りに動作するかを確認します。

あとは、本番環境へデプロイして納品することで完了です。

つまり、上流工程が終われば、下流工程を行っている時間は空くことになります。その時間を使って、次のシステム開発の上流工程を行います。

そうすることで、自社独自のシステム基盤を盛り込んだシステム開発をどんどん開発することで、保守運用での利益を追求しています。

大手メーカーが持っている独自システム基盤は、作成された後、不具合が発生するたびに対応しているため安定して動作しています。

しかし、その反面、最初に作成されたのが一昔前なので、動作するシステム環境はかなり古い場合が多いです。古いシステム環境にセキュリティ対応を施し使っているのが現状です。

それに、多くの人が不具合対応を行うため、ソースコードがスパゲティー状態になっています。スパゲティー状態とは、一つの処理が長いソースコードとなっており、解読が難しい状態を言います。(スパゲティー状態のソースコードを改修するのは苦痛でしかありません。一箇所変更するだけで動作しなくなる場合もあるからです。)

中小のシステム会社

では、次に中小のシステム会社のビジネスモデルについて書いていきます。

中小のシステム会社の多くはSES(システム・エンジニアリング・サービス)を行なっています。主事業がSESという会社も多いです。

SESとは、システム開発や保守・運用に技術者の労働を提供するサービスです。

主に、大手メーカーの下流工程を行ったり、別の会社のシステム開発や保守・運用を出向して行うことが多いです。

企業としては、技術者を出向することで、固定収入が毎月入るため安定した事業となるのでリスクも少なく、技術者が信用を受ければ、継続的に契約がとれるため、新規営業を行う必要がないのです。

求人内容で、社員数が多いのに実際事務所に行ったら、社員がほとんどいない会社は、SESを主事業としていると考えて良いでしょう。

SESでの出向は、若い方やIT業界での経験が浅い方にはおすすめです。なぜなら、出向先では、下流工程を担う場合が多いからです。つまり、プログラミングを行うことになります。システム会社でまず面白さを感じられるのはプログラミングでしょう。それに、人柄がよければ、継続で同じ会社へ出向となります。長い時は、5年〜10年となりますので、出向先の社員とも仲良くなることができます。

しかし、弊害もあります。一つの会社で下流工程のみを行うと知識が偏りがちになります。また、出向先で上流工程を行うことはまれで、スキルアップを目指すことが難しくなります。

また、出向している技術者は、プロジェクトの終盤で次のプロジェクトに参加できるのか、このまま、同じ会社で作業できるのかといった不安をもつ人も多いです。

中小のシステム会社のその他の事業として受託開発があります。

受託開発とは、顧客からシステムの開発を請負うことです。つまり、上流工程から下流工程まで行うことができます。

中小のシステム会社へ開発を依頼する会社は、やはり中小企業が多いです。なぜなら、大手のシステム会社は、独自システム基盤を使うため開発費用が高額になります。それに比べて、中小のシステム会社は、オープンソースを使用するため開発費用が低く抑えることができるのです。

発注する中小企業では、IT技術のスキルが低いことが多く、何でもシステム化することで利益が増えることを夢見ていることが多いです。(これ困るんですよね。)

中小のシステム会社では、請負った企業の業務状況を調査し、システム化できるところと手作業が必要なところを分けて仕様を作成する必要があります。

本来、仕様作成は、依頼する企業が作成するのですが、中小のシステム会社が受注するシステム開発は、その仕様作成を受注するシステム会社が行うことが多いです。(そのため、出来上がったシステムが使い物にならないなど問題になることもあります。)


このように、システム会社と言っても、大手と中小では担う作業が異なります。就職する際には、自分がどのような経験を積みたいのかを充分に考えて会社を選ぶ必要があります。そうしないと、やりたいことがやれなく、精神的にまいってしまうということになり長くは続きません。

これが、システム会社の現実です。

では、今日はこれで。